Kindle出版は「個人の著作物による印税収入」のため、多くの就業規則で副業に非該当。ただし就業規則の確認は必須。住民税の普通徴収設定と収益の適切な申告がリスク管理のポイント。
「副業禁止の会社員だけど、Kindle出版はしてもいいの?」という相談をよくいただきます。バレたら懲戒になるのか、そもそも副業禁止に当たるのかがわからず、一歩踏み出せない方が多いようです。
結論から言うと、Kindle出版が就業規則に抵触するかどうかは会社の規定次第ですが、多くの会社では著作活動そのものは禁止されていません。ただし、バレる原因と確定申告の扱いを間違えると思わぬリスクを招きます。
筆者自身はオンライン事務歴7年でKindle18冊を出版してきました。この記事では、Kindle出版が副業に該当するかの考え方・会社にバレる本当の原因・住民税の正しい対処法まで、実体験をもとに具体的に解説します。読み終えると、副業禁止の会社員がKindle出版を始める前に確認すべき点が明確になります。
📚 副業禁止でも始める前にKUで市場調査だけしよう
Kindle Unlimitedは「読むだけ」なので副業にあたりません。出版前のリサーチとして使える30日無料体験でまずは市場を知ることから。
▶ KUで30日無料市場調査※30日間無料。いつでも解約OK。Amazonアソシエイトリンク。
副業禁止の会社でKindle出版は可能?判断基準を徹底解説
副業禁止規定との関係を考えるとき、まず「その会社が何を禁止しているか」を確認するのが出発点です。就業規則の副業禁止条項には、大きく2つのパターンがあります。
| パターン | 禁止の内容 | Kindle出版への影響 |
|---|---|---|
| A:競業・情報漏洩を防ぐ規定 | 会社と競合する事業・機密情報の持ち出し | 業務と無関係な内容ならほぼ問題なし |
| B:収入を得る行為すべてを禁止 | 業務外のあらゆる有償活動 | Kindle出版も対象になりうる |
Aパターンの会社であれば、仕事の内容と無関係なKindle出版は問題になりにくいです。Bパターンの会社では、原則として申請や許可が必要になります。まず自分の就業規則がどちらに近いかを確認するのが先決です。
なお、2018年に厚生労働省が「副業・兼業の促進に関するガイドライン」を策定して以降、多くの企業が副業規定を緩和する方向に動いています。著作活動(本の執筆・出版)は以前から比較的グレーが少ない領域とされています。
また、Kindle出版で得られる収益は「著作権の対価(印税)」であり、雇用契約に基づく労働の対価ではありません。このため、「他社での就労を禁ずる」という趣旨の規定に対しては、印税収入は射程外と解釈されることが多いです。
会社員 Kindle出版の副業可否チェック表:就業規則で確認すべき5つのポイント
実際にKindle出版を始める前に、自社の就業規則を開いて以下の表を確認してみてください。自分の状況がどこに当てはまるかを整理するだけで、リスクの輪郭が見えてきます。
| 確認ポイント | ✅ OK | ❌ NG |
|---|---|---|
| 就業規則に副業禁止の記載 | 記載なし | 明示的に禁止 |
| 収入の種類 | 著作権収入(印税) | 会社に競合する事業 |
| 会社への影響 | 業務に支障なし | 機密漏洩リスクあり |
| 申告・税金 | 20万円以下は不要 | 20万円超は確定申告必要 |
| 著者名の設定 | ペンネーム使用 | 実名で競合分野出版 |
上記5点すべてがOK側であれば、副業禁止の会社員でもKindle出版を進められる可能性が高いです。1つでもNGが含まれる場合は、会社への事前申請や内容の見直しを検討しましょう。
副業禁止でもKindle出版が認められやすい3つの理由【会社員向け】
副業禁止規定が存在する会社でも、Kindle出版が問題になりにくいケースがある理由は3つあります。
理由1:著作物の印税は「労働の対価」ではない
副業禁止の趣旨は主に「他社での就労・労働」を防ぐことにあります。印税収入は労働の対価ではなく著作権の対価であるため、就業規則上の「副業」に含まれないと解釈する会社も少なくありません。ただしこれは会社の解釈次第なので、就業規則の文言を確認するか、就業規則が曖昧な場合は会社に直接確認するのが確実です。
理由2:本業への支障がない
副業禁止規定が問題にされる最大の理由は「本業のパフォーマンスが下がること」です。Kindle出版は基本的に自分のペースで進められ、締め切りや出社義務もありません。本業に支障をきたしている事実がなければ、規定の趣旨からも問題にされにくいです。
理由3:会社の競業や信用を傷つけない
会社と競合するビジネスでもなく、会社の信用を傷つけるような内容でもなければ、副業禁止規定の本来の目的には触れません。業務と関係のないテーマで書く場合は、この点でも問題になりにくいです。
筆者の体験談:オンライン事務として副業OKの環境でKindleを18冊出版してきましたが、この3点を意識することで本業との両立がスムーズにできています。特に「業務内容と切り離したテーマ選び」は、会社員がKindle出版を続ける上での基本姿勢になっています。最初の1冊は副業禁止の友人も出版しましたが、業務と無関係な趣味テーマで書いたため一切問題になりませんでした。
📚 副業禁止でも始める前にKUで市場調査だけしよう
Kindle Unlimitedは「読むだけ」なので副業にあたりません。出版前のリサーチとして使える30日無料体験でまずは市場を知ることから。
▶ KUで30日無料市場調査※30日間無料。いつでも解約OK。Amazonアソシエイトリンク。
会社員がKindle出版で副業禁止にバレる3つの原因と対策
「副業禁止でもKindle出版したい」という場合、最も気をつけるべきは「どこからバレるか」です。実際にバレるルートはほぼ3つに絞られます。
原因1:住民税の増加(最大のリスク)
副業がバレる原因の大半はこれです。確定申告をすると、翌年の住民税額が副業収入分だけ増えます。会社員は住民税を「特別徴収(給与天引き)」で支払うため、会社の経理担当者が税額の変化に気づく可能性があります。
対策は、確定申告の際に住民税の納付方法を「自分で納付(普通徴収)」に変更することです。確定申告書の「住民税に関する事項」欄で「自分で納付」を選ぶだけで、Kindle収益分の住民税が自宅に送られてくる形になり、会社の給与から天引きされなくなります。
注意:自治体によっては給与所得分と副業所得分を分けて普通徴収にできない場合もあります。詳細は確定申告時に税務署か税理士に確認することをおすすめします。
原因2:SNSや実名での活動
Kindleの著者名を本名にして、SNSで宣伝活動をしていると同僚や上司の目に触れる可能性があります。ペンネームを使うか、SNSのアカウントを分けて管理するのが現実的な対策です。ただしKDPに登録する際の本名(支払い先として必要)は、Amazonには開示されますが一般公開はされません。
原因3:同僚への口コミ
職場の人間関係の中で話してしまうケースです。「こっそりやっている」つもりでも、飲み会などで話が広まることがあります。副業が会社規定的にグレーな間は、職場の人間には話さないのが無難です。
| バレる原因 | リスク | 対策 |
|---|---|---|
| 住民税の増加 | 高 | 確定申告で住民税を普通徴収に変更 |
| SNS・実名での活動 | 中 | ペンネーム使用・SNSアカウント分離 |
| 口コミ | 低 | 職場では話さない |
Kindle出版の確定申告と税金:副業禁止の会社員が知っておくこと
Kindle出版で得た収益は雑所得として確定申告が必要です(年間20万円超の場合)。副業禁止の会社員が特に注意すべき税金まわりのポイントをまとめます。
確定申告が必要になるタイミング
給与所得以外の所得が年間20万円を超えた場合、確定申告が必要です。Kindle出版の収益が年間20万円以下であれば所得税の確定申告は不要ですが、住民税の申告は別途必要な自治体もあります。少額のうちは申告義務が発生しないことが多いですが、収益が増えてきたタイミングで税務署か税理士に確認するのが確実です。
KDPからの支払いと源泉徴収
AmazonのKDPは米国企業のため、W-8BENという税務フォームを提出することで米国での源泉徴収を回避できます(日米租税条約を適用)。フォームはKDPのアカウント設定から提出できます。提出していないと収益の30%が米国源泉徴収されるため、必ず設定しておきましょう。
雑所得の計算:経費として計上できるもの
Kindle出版の収益は「雑所得 = 収入 − 必要経費」として計算します。経費として認められるものの例は以下の通りです。
- 表紙デザイン代(ランサーズ・クラウドワークスなど外注費)
- 校正・編集代
- 執筆に使用したソフトウェアの費用
- 参考書籍・調査資料費
- プロモーション広告費
Kindle出版全体の費用感についてはKindle出版費用の完全解説もあわせて確認してください。
グレーゾーンを回避するための具体的な対策:ペンネーム・申請・テーマ選び
就業規則の解釈がグレーな場合や、Bパターン(収入を得る活動全般禁止)の会社員が取るべき現実的な対策をまとめます。
対策1:ペンネームを使う
KDPの「著者・寄稿者」欄にペンネームを設定することで、Amazonの商品ページには本名が表示されなくなります。支払いはAmazonアカウントの登録名義で行われるため、AmazonにはKDPに登録した本名が開示されますが、読者・一般公開はペンネームになります。SNSアカウントもペンネームで統一することで、実名とKindle活動が結びつくリスクを大幅に下げられます。
対策2:業務内容と切り離したテーマで書く
会社の機密情報や業務ノウハウをそのまま書籍化するのは、情報漏洩リスクと副業禁止規定の両方に抵触します。趣味・日常生活・子育て・健康など、会社業務とは無関係のテーマを選ぶことで、競業リスクをゼロにできます。
対策3:就業規則が明確に禁止している場合は申請する
「収入を得る活動全般禁止」と明記されている場合は、会社に副業申請をして許可を得てから始めるのが最も安全です。2018年以降の副業推進ムードの中で、申請すると意外とあっさり許可されるケースも増えています。最悪の場合でも「相談した」という記録が残ることで、懲戒処分を受けるリスクが大きく下がります。
対策4:収益が出始めたら確定申告の設定を忘れずに
月数百円程度の収益でも積み重なると年20万円を超えることがあります。初めて確定申告が必要になるタイミングで「住民税の普通徴収」の設定を忘れると、会社にバレる最大のリスクが発生します。収益が出始めた段階で確定申告の設定を確認しておきましょう。
副業禁止の会社員がKindle出版を始める前の確認チェックリスト
リスクを最小化してKindle出版を始めるための確認リストをまとめます。
- 就業規則を読んで「副業」の定義を確認する 「競業の禁止」なのか「有償活動すべての禁止」なのかを把握する
- 会社の業務と無関係なテーマで書く 競業や情報漏洩のリスクがないジャンルを選ぶ
- ペンネームを使う KDPの著者名表示欄にペンネームを設定できる
- 確定申告で住民税を普通徴収に変更する 収益が出始めたら忘れずに設定する
- 職場では話さない 規定がグレーな間は身近な人への開示は最小限にする
- 規定が明確に禁止している場合は会社に申請する 許可を取ってから始めるのが最も安全
Kindle出版を副業として育てていく方法についてはKindle出版を副業にする方法で詳しく解説しています。
副業禁止とKindle出版に関するよくある質問
副業禁止の会社でKindle出版はできますか?
就業規則の内容次第です。「競業行為の禁止」を目的とした規定であれば、業務と無関係なKindle出版は問題になりにくいです。「収入を得る活動すべて」を禁止している場合は申請が必要なケースがあります。まず自社の就業規則を確認してください。
Kindle出版が会社にバレる可能性はありますか?
最大の原因は住民税の増加です。確定申告の際に住民税を「自分で納付(普通徴収)」に設定することで、会社の給与明細に副業収益が反映されるのを防げます。次いでSNSでの実名活動、職場での口コミが主な原因です。
ペンネームを使えばKindle出版は会社にバレませんか?
ペンネームを使うことでAmazon商品ページへの実名掲載は防げます。ただし、住民税の増加による経路でのバレは防げないため、確定申告での普通徴収設定との組み合わせが必要です。AmazonのKDPには本名を登録する必要がありますが、一般公開はされません。
Kindle出版の収益は確定申告が必要ですか?
給与以外の所得が年間20万円を超えた場合に確定申告が必要です。20万円以下なら所得税の確定申告は不要ですが、住民税の申告が必要な自治体もあります。収益が増えてきたら税務署か税理士に確認するのが確実です。
会社員でKindle出版を始めるにはどうすればいいですか?
まず就業規則で副業の定義を確認し、ペンネームを設定した上でKDPアカウントを作成します。出版前にはKindle Unlimitedで同ジャンルの本を読んで市場調査をしておくと、売れる構成が見えてきます。詳しくはKindle出版を副業にする方法をご参照ください。
関連記事
まとめ:Kindle出版 副業禁止の壁は動き方次第で問題なし
- 副業禁止に抵触するかは就業規則の「禁止の定義」次第
- 著作活動・印税収入は労働の対価ではなく、禁止対象外と解釈されるケースが多い
- バレる最大の原因は住民税。確定申告で「普通徴収」に変更すれば防げる
- ペンネームを使えば実名リスクを下げられるが、住民税対策との併用が必要
- 規定が明確に禁止していれば、会社に申請して許可を得てから始めるのが安全
- Kindle Unlimitedは「読むだけ」なので副業にあたらず、市場調査から始められる
副業禁止の壁を気にして動けないまま数年が過ぎるより、就業規則を一度読んで自分のケースを確認するほうが建設的です。多くの場合、Kindle出版は本業に支障をきたさず、競業にも当たらないため、始めてみると案外問題にならないことがほとんどです。
📚 副業禁止でも始める前にKUで市場調査だけしよう
Kindle Unlimitedは「読むだけ」なので副業にあたりません。出版前のリサーチとして使える30日無料体験でまずは市場を知ることから。
▶ KUで30日無料市場調査※30日間無料。いつでも解約OK。Amazonアソシエイトリンク。





コメント