「副業禁止の会社員だけど、Kindle出版はしてもいいの?」という相談をよくいただきます。バレたら懲戒になるのか、そもそも禁止に当たるのかがわからず、一歩踏み出せない方が多いようです。
結論から言うと、Kindle出版が就業規則に抵触するかどうかは会社の規定次第ですが、多くの会社では著作活動そのものは禁止されていません。ただし、バレる原因と確定申告の扱いを間違えると思わぬリスクを招きます。
この記事では、Kindle出版が副業に該当するかの考え方・会社にバレる本当の原因・住民税の正しい対処法まで、具体的に解説します。読み終えると、副業禁止の会社員がKindle出版を始める前に確認すべき点が明確になります。
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Kindle出版は「副業」に該当するのか【結論から】
副業禁止規定との関係を考えるとき、まず「その会社が何を禁止しているか」を確認するのが出発点です。就業規則の副業禁止条項には、大きく2つのパターンがあります。
| パターン | 禁止の内容 | Kindle出版への影響 |
|---|---|---|
| A:競業・情報漏洩を防ぐ規定 | 会社と競合する事業・機密情報の持ち出し | 業務と無関係な内容ならほぼ問題なし |
| B:収入を得る行為すべてを禁止 | 業務外のあらゆる有償活動 | Kindle出版も対象になりうる |
Aパターンの会社であれば、仕事の内容と無関係なKindle出版は問題になりにくいです。Bパターンの会社では、原則として申請や許可が必要になります。まず自分の就業規則がどちらに近いかを確認するのが先決です。
なお、2018年に厚生労働省が「副業・兼業の促進に関するガイドライン」を策定して以降、多くの企業が副業規定を緩和する方向に動いています。著作活動(本の執筆・出版)は以前から比較的グレーが少ない領域とされています。
副業禁止でもKindle出版が認められやすい理由
副業禁止規定が存在する会社でも、Kindle出版が問題になりにくいケースがある理由は3つあります。
理由1:著作物の印税は「労働の対価」ではない
副業禁止の趣旨は主に「他社での就労・労働」を防ぐことにあります。印税収入は労働の対価ではなく著作権の対価であるため、就業規則上の「副業」に含まれないと解釈する会社も少なくありません。ただしこれは会社の解釈次第なので、就業規則の文言を確認するか、就業規則が曖昧な場合は会社に直接確認するのが確実です。
理由2:本業への支障がない
副業禁止規定が問題にされる最大の理由は「本業のパフォーマンスが下がること」です。Kindle出版は基本的に自分のペースで進められ、締め切りや出社義務もありません。本業に支障をきたしている事実がなければ、規定の趣旨からも問題にされにくいです。
理由3:会社の競業や信用を傷つけない
会社と競合するビジネスでもなく、会社の信用を傷つけるような内容でもなければ、副業禁止規定の本来の目的には触れません。業務と関係のないテーマで書く場合は、この点でも問題になりにくいです。
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Kindle Unlimitedを30日無料で試す会社にKindle出版がバレる3つの原因と対策
「副業禁止でもKindle出版したい」という場合、最も気をつけるべきは「どこからバレるか」です。実際にバレるルートはほぼ3つに絞られます。
原因1:住民税の増加(最大のリスク)
副業がバレる原因の大半はこれです。確定申告をすると、翌年の住民税額が副業収入分だけ増えます。会社員は住民税を「特別徴収(給与天引き)」で支払うため、会社の経理担当者が税額の変化に気づく可能性があります。
対策は、確定申告の際に住民税の納付方法を「自分で納付(普通徴収)」に変更することです。確定申告書の「住民税に関する事項」欄で「自分で納付」を選ぶだけで、Kindle収益分の住民税が自宅に送られてくる形になり、会社の給与から天引きされなくなります。
注意:自治体によっては給与所得分と副業所得分を分けて普通徴収にできない場合もあります。詳細は確定申告時に税務署か税理士に確認することをおすすめします。
原因2:SNSや実名での活動
Kindleの著者名を本名にして、SNSで宣伝活動をしていると同僚や上司の目に触れる可能性があります。ペンネームを使うか、SNSのアカウントを分けて管理するのが現実的な対策です。ただしKDPに登録する際の本名(支払い先として必要)は、Amazonには開示されますが一般公開はされません。
原因3:同僚への口コミ
職場の人間関係の中で話してしまうケースです。「こっそりやっている」つもりでも、飲み会などで話が広がることがあります。副業が会社規定的にグレーな間は、職場の人間には話さないのが無難です。
| バレる原因 | リスク | 対策 |
|---|---|---|
| 住民税の増加 | 高 | 確定申告で住民税を普通徴収に変更 |
| SNS・実名での活動 | 中 | ペンネーム使用・SNSアカウント分離 |
| 口コミ | 低 | 職場では話さない |
Kindle出版の確定申告と税金の扱い
Kindle出版で得た収益は雑所得として確定申告が必要です(年間20万円超の場合)。副業禁止の会社員が特に注意すべき税金まわりのポイントをまとめます。
確定申告が必要になるタイミング
給与所得以外の所得が年間20万円を超えた場合、確定申告が必要です。Kindle出版の収益が年間20万円以下であれば所得税の確定申告は不要ですが、住民税の申告は別途必要な自治体もあります。少額のうちは申告義務が発生しないことが多いですが、収益が増えてきたタイミングで税務署か税理士に確認するのが確実です。
KDPからの支払いと源泉徴収
AmazonのKDPは米国企業のため、W-8BENという税務フォームを提出することで米国での源泉徴収を回避できます(日米租税条約を適用)。フォームはKDPのアカウント設定から提出できます。提出していないと収益の30%が米国源泉徴収されるため、必ず設定しておきましょう。
Kindle出版全体の費用感についてはKindle出版費用の完全解説もあわせて確認してください。
副業禁止の会社員がKindle出版を始める前に確認すること
リスクを最小化してKindle出版を始めるための確認リストをまとめます。
- 就業規則を読んで「副業」の定義を確認する 「競業の禁止」なのか「有償活動すべての禁止」なのかを把握する
- 会社の業務と無関係なテーマで書く 競業や情報漏洩のリスクがないジャンルを選ぶ
- ペンネームを使う KDPの著者名表示欄にペンネームを設定できる
- 確定申告で住民税を普通徴収に変更する 収益が出始めたら忘れずに設定する
- 職場では話さない 規定がグレーな間は身近な人への開示は最小限にする
- 規定が明確に禁止している場合は会社に申請する 許可を取ってから始めるのが最も安全
Kindle出版を副業として育てていく方法についてはKindle出版を副業にする方法で詳しく解説しています。
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Kindle Unlimitedを30日無料で体験する副業禁止とKindle出版に関するよくある質問
Kindle出版は副業禁止の会社でもできますか?
就業規則の内容次第です。「競業行為の禁止」を目的とした規定であれば、業務と無関係なKindle出版は問題になりにくいです。「収入を得る活動すべて」を禁止している場合は申請が必要なケースがあります。まず自社の就業規則を確認してください。
Kindle出版が会社にバレる原因は何ですか?
最大の原因は住民税の増加です。確定申告の際に住民税を「自分で納付(普通徴収)」に設定することで、会社の給与明細に副業収益が反映されるのを防げます。次いでSNSでの実名活動、職場での口コミが主な原因です。
Kindle出版の収益はいくらから確定申告が必要ですか?
給与以外の所得が年間20万円を超えた場合に確定申告が必要です。20万円以下なら所得税の確定申告は不要ですが、住民税の申告が必要な自治体もあります。収益が少ないうちは申告義務が発生しないことが多いですが、収益が増えてきたら税務署か税理士に確認するのが確実です。
ペンネームでKindle出版はできますか?
できます。KDPのアカウント設定で著者名にペンネームを設定できます。支払いはAmazonのアカウント名義で行われるため、AmazonにはKDPに登録した本名が開示されますが、読者・一般公開はペンネームになります。
Kindle出版は副業として会社員に向いていますか?
向いています。締め切りがなく自分のペースで進められ、出版後は本業の時間を使わずに収益が発生します。ただし1〜2冊では収益が少なく、10冊以上を積み上げてから実感できる副業です。詳しくはKindle出版を副業にする方法をご参照ください。
関連記事
まとめ:副業禁止でもKindle出版は動き方次第で問題なし
- 副業禁止に抵触するかは就業規則の「禁止の定義」次第
- 著作活動・印税収入は労働の対価ではなく、禁止対象外と解釈されるケースが多い
- バレる最大の原因は住民税。確定申告で「普通徴収」に変更すれば防げる
- ペンネームを使えば実名リスクを下げられる
- 規定が明確に禁止していれば、会社に申請して許可を得てから始めるのが安全
副業禁止の壁を気にして動けないまま数年が過ぎるより、就業規則を一度読んで自分のケースを確認するほうが建設的です。多くの場合、Kindle出版は本業に支障をきたさず、競業にも当たらないため、始めてみると案外問題にならないことがほとんどです。
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